小説でも映画でも『吸血鬼』なんて空想の生物居るけど、
外的要因で倒されない限り永遠の命があるっていう定義はなかなか面白かった(古典の方だけど)。
覇気や張り合い、心が燃えるだの一瞬に懸けるだの、いわゆる人生の意義みたいなものは限りがあるからこそ内から盛えるわけで、
“永遠の命を与えられた”ということは逆に“限りの中で溢れ出る覇気を奪われた状態”なんだとか。
人間でも様々な経験を積んだ年配者ほど口数が少なくなり不動じみてるけど、
・口論や激論=若い頃に飽きるほどに繰り返した(もう俺以外の他者が好きにやればいい)。
・異性=性欲による興奮も一時のもの。豪華な食事を連日食すのと同様、数百年飽きるほどに経験すれば事の始まりも終わりも想像内であり、新鮮さも皆無、自ずと意欲が失せる
・趣味=永遠に終わりがない。目標を立てても、それは果てのない時間という中では極めたとしても果てしなく続く作業
会話をしてくる人間が居ても“あぁ、そういう質問、もう何百年も前に何百回と受けたわ…飽きた”。
人間との結婚も、何人と人生を共にしようと先に老いて逝くのは相手。
時間が過ぎ、弔って、独りになり、やがてまた伴侶を見つけたところで再び同じ末路が待つ。
結局『永遠の命と若さが欲しい!』と言う人間に対しては『…やめとけよ、生きる屍というだけ。』
のアドバイスとなるわけで、ただただ倦怠と退屈な時間が永遠に流れてゆくのみ。
やがて“何かをやろう”という意識も意義も消え失せ、人生の全てが暇潰しと化すとか何とか。
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